44歳、大学生になりました。

奈良大学通信教育部に入学しました。

興福寺佛教文化講座

このブログのタイトルは44歳~なのですが、10月に誕生日を迎えまして45歳になりました。でも何歳で入学したか(また、何年かかって卒業できるか)を表明しておきたいのでタイトルは変えずにこのままいこうと思います。

 

通信教育はテキストや参考資料を読んでレポートを書く、という地味な勉強法で正直言ってあまり楽しくありません。千葉に住んでいた頃は東京国立博物館や千葉の国立歴史民俗博物館、東京日本橋にある奈良まほろば館によく無料講座を聴きに行ってたので、スクーリングのない時期はこちらでもいろんな講座を聴きに行こうと思います。

f:id:urihei:20171210132342j:plain興福寺では毎月第二土曜日に興福寺三重塔近くにある興福寺会館で佛教文化講座が開かれています。予約・受講料とも不要なので気軽に参加できます。

 

今回は第405回だそうで第一講(午後1時~1時50分)では副貫首の森谷英俊さん御講和の「維摩の世界(33)-文殊の見舞いーその5」、第二講(午後2時~1時間くらいだったかな?)では貫首多川俊映さん御講和の「『春日権現検記絵』を読む」を拝聴しました。

 

維摩経という教典がどういったものか知らなかったので、ネットで軽く予習してから臨みました。維摩経の世界観は、最近興味を持って読み散らしている西洋哲学に似ていて面白かったです。一方的に教えを説くのではなく、主人公の維摩詰が文殊菩薩達と対話(問答)する、というスタイルもソクラテスと似ているな、と感じました。講座は時間が短く、維摩経のほんの一部分しか触れることが出来なかったので、自分で本を買って勉強したくなりました。第二講の春日権現検記絵では神仏習合(春日信仰と維摩経の融合)の様子がえがかれていてこちらも興味深く拝聴しました。

 

御講和なので拍手はいらない、合掌で始まり合掌で終わる、御講和の前に般若心経を唱和する、というのも初めての体験でおもしろかったです。

 

予想に反して聴講者が多く、会館の座席は9割方埋まっていました。年齢層は奈良大学のスクーリングより高く、60~80代の高齢者がほとんどといった印象でした。

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今年一年間リニューアル工事をしていた国宝館が来年の元旦にオープンするそうで、春日大社の初もうでの帰りにでもお立ち寄りください、とのことでした。また、中金堂も現在工事中なのですが、落慶を記念しておいしそうなお弁当が発売されています。土曜日と日曜日で内容が違うのですが、すぐ売り切れてしまうそうで、食べたい方は11時の入荷に合わせて買いに行った方が無難なようでした。

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スクーリング 奈良文化論②

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鴎外の門と鹿さん。森鴎外が医師から作家になったことは知っていたのですが、帝室博物館(国立博物館)の総長にもなっていたんですね。正倉院の開封に立ち合うために5度奈良に滞在していたそうで、その時に詠んだ歌もいくつかあり、時間の空いた時は奈良めぐりを楽しんでいたようです。

  

 

他にもいっぱい書きたいことがあるのですが、ボリュームが多過ぎるのでこの辺でやめておきます。

 

3日目の最後に評価の対象となるレポートを書きます。ありがたいことに初日に用紙を配られます。しかし、お題が書いてあり先生からの説明もあったのですが、1日目の夜は全く考えがまとまらず(というより何を書いていいかわからない)。2日目の夜もうんうん唸りながら朝の三時頃までかかってノートに下書きをしたのですが、どうも論点がずれているようで非常に苦戦しました。しかし他に何を書いていいかまったく思いつかなかったので、ほぼその下書き通りに書いて提出してしまいました。あ~、たぶん不合格だな、、、。

 

今回のスクーリングも非常に興味深く、奈良の文化・風土に対する知識がぐっと深まり、重層的に奈良を見ることが出来るようになった気がします(ほんの少しですが)。この授業を受けなかったら、一生「役の行者」も「鹿鳴集」も読むことはなかったと思います。都が京都に移り、明治の神仏分離廃仏毀釈、昭和の戦争を経てすっかり景観が変わってしまった現代の奈良ですが、古代以前、神話の時代から続く文化が今も生きている、という凄さを改めて感じました。

 

このスクーリングを受けるか迷っている方がいたら、是非おススメします。せっかく奈良大学に入ったのだからどっぷりと奈良の文化・風土にひたって欲しいと思います。

スクーリング 奈良文化論①

三回目のスクーリングは奈良文化論。日程は9月1日(金)~3日(日)。

担当の浅田隆先生は2008年に奈良大学を定年退職され、現在は名誉教授とのこと。快活でほがらかな先生で、2日目の文学散歩では健脚ぶりに驚きました。40代の私の方がバテそうでした。アップダウンの激しい道をずっと説明しながら歩いていらっしゃったのに、疲れた様子をお見せにはなりませんでした。また、先生は奈良の地理や風土、歴史にも造詣が深く、非常に勉強・研究熱心な方でした。名誉教授になられた現在でも研究の意欲が高いお姿に感銘を受けました。ご専門は明治以降の近代日本文学とのことで、文学という切り口から奈良の文化・風土についてレクチャーして下さいました。

 

予習として坪内逍遥の「役の行者」と会津八一の「自註鹿鳴集」を読んでおくようにとの指示が出ていました。

役の行者 (岩波文庫)

役の行者 (岩波文庫)

 
自註鹿鳴集(新潮文庫)

自註鹿鳴集(新潮文庫)

 

 「役の行者」はKindleで出ておらず、岩波書店の文庫本を取り寄せました。この本は字が小さい上に見なれない言葉が多く、薄い本なのに読み終わるのに時間がかかってしまいました。「自註 鹿鳴集」は歌集ですが自註と書いてあるように解説つきでボリュームが多く、三分の一くらいしか読めませんでした。

 

2日目の奈良散歩は会津八一の歌碑を巡りながら下記のスケジュールでまわりました。

 

【10時に近鉄奈良駅行基さん前に集合】猿沢池興福寺国立博物館、鴎外の門、東大寺【昼休憩】万葉植物園、ささやきの小径、志賀直哉旧居、新薬師寺奈良市写真美術館【オプション】頭塔、十輪院元興寺塔跡、庚申堂。終わったのは17時近かったかな?

 

薬師寺の本堂。向って左側の入り口前に会津八一の歌碑がありました。

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「ちかつきて あふぎみれとも みほとけの みそなはすとも あらぬさひしさ」

 

八一が大好きであった香薬師こと銅造薬師如来立像は過去三度も盗難に遭い、現在も見つかっていません。二年前に右手だけ見つかったそうですが、本体はどこに行ってしまったのでしょう。本堂の中を見学したのですが、薬師如来座像をぐるりと囲んで守っている十二神将がカッコよかった(十二神将が円形に囲んで並ぶのは珍しいんだそうです)。見学時間が短かく急いで見たので、今度ゆっくり見に行きたいと思いました。本堂内は撮影禁止でしたのでHPをご覧ください。

新薬師寺 公式ホームページ 薬師如来

 

 

 

スクーリング 英語Ⅰ

二回目のスクーリングは英語Ⅰを選びました。日程は8月25日(金)~27日(日)。卒業に必要な単位として、教養科目の語学を2単位取らないといけないのですが、「英語Ⅰ、英語Ⅱ、英語Ⅲ、中国語」の中からふたつ選ばないといけないので、そのうちのひとつです。このⅠ、Ⅱ、Ⅲは難易度ではなく先生によって全く内容が違うようです。

 

先生は石崎一樹先生。ご自分でもバンドを組んでいらっしゃるほど音楽好きで、ご研究も音楽に関連したものだそうです。The BeatlesLed Zeppelinの本の訳もされている方でした(Amazonで売ってます)。

 

生徒は約20人。年上の方ばかりで同年代の方は一人、二十代の方も一人しかいませんでした。ほとんどの方は英語はウン十年ぶりで不安そうでしたが、この同年代の方はTOEICを受けた経験があるそうで、余裕の表情でした。

 

さて、内容ですが、文法よりも聞き取りが中心で、話す練習もわりと多かったです(といってもテキスト見ながらですが)。中学生レベルの英語も忘れていた私ですが、下記のテキストで予習(いや、30年ぶりの復習ですね)していったおかげでなんとかついていけました。

 

高校 総復習BOOK 英文法: やさしくはじめる

高校 総復習BOOK 英文法: やさしくはじめる

 

 

英語から離れて何十年と経っている方、そうでもないけど私のように英語が苦手で中学レベルでも怪しい、という方は文法の予習をおすすめします。年配の方達はかなり苦労されているご様子でしたので。

 

最終日にミニテストがあり、内容は授業をちゃんと聞いていれば答えられる内容ですが、やはり三日間の内容をちゃんと理解してないと書けない内容でした。先生はこのテストだけで評価するのではない、授業中の態度が大事というようなことをおっしゃっていましたが、やはり出来た方がいいに決まっています。自信のない方は先ほど書いたように少し勉強していった方がいいと思います。上記で紹介した本は文法メインですが、問題も載っていてそれを解いて行くと単語や構文も勉強できるようになっているのでおすすめです。

 

リピートやシャドーイングといった話す練習は、何十回も繰り返し行うので嫌になりそうでした。でもあら不思議、何度も何度も繰り返すことで上達しました(ほんのすこ~しですけどね)。語学は授業を三日間受けただけではほとんど何も修得できません。しかしこの授業を受けて希望が出てきました。

 

時間をかけて何度も何度も繰り返し行えば外国語の習得は可能なのだ、ということがわかったのです。当たり前と言えば当たり前ですが、その当たり前のことがなかなか出来ないんですよね。先生も「やるかやらないか、それだけ」とおっしゃっていて、あきらめずに勉強しようと思わせてくれたスクーリングでした。

 

8月26日、27日と行われていたイベントで平城京跡 大極殿がライトアップと燈花会で幻想的に浮かび上がっていました(ボケててすみません)。

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スクーリング 神話伝承論

初めてのスクーリングは上野誠先生の神話伝承論でした。

 

日程は平成29年8月10日(木)~12日(土)で出席数はなんと約150名だったそうです。年齢層は幅広く、下は23歳から上は80歳(3名!)。私と同年代の方はあまりいらっしゃらなかったようです。

スクーリングの内容に関しては他の方がブログで書かれていますので違うことを書きたいと思います。

 

予習ですが、スクーリングガイドの指示にあった通り、古事記の序文から黄泉行神話部分まで訳文でもいいので読んでおいたほうがいいと思います。授業では原文(書き下し文というのかな?)を読みながら先生が意味を解説して下さいますが、スピードが速いので予習しておいた方が無難です。

 

無料だったのでAmazonKindleで下記の本をダウンロードして読みました。

ビジュアルワイド 図解 古事記・日本書紀

ビジュアルワイド 図解 古事記・日本書紀

 

また、久しく文章を書くことから離れている方は、なんでもいいので本を読んで要点をまとめる練習をしておくといいと思います。午前と午後の授業の終わりにミニテストがあるのですが(学外授業除く)、書きなれていないと苦労します。私がそうでした。初日の午前のミニテストでは要領を得ず、自分でも何を書いているのかわからないようなひどい回答になってしまいましたが、その後はなんとかポイントを掴んで回答することが出来たと思います。

 

楽しみにしていた2日目の校外授業。昼休憩後バス四台に分乗して平城宮跡に行きました。人数が多いので東院庭園と朱雀門の二箇所しか周れませんでしたが、暑かったので二箇所でよかったと思います。実はこの2日前に友人と平城宮跡に行き、大極殿造酒司井戸を見たのですが、授業を受ける前と受けた後では印象が全く違い、学ぶこと、勉強することの大切さを実感しました。

 

さて、メインイベントです。噂で聞いていた通り、皆で朱雀門に立ち「平城遷都の詔」を読み上げました。元明天皇になったたつもりで当時の景色を空想しつつ。はたから見たらかなり異様な光景ですが、、、。他にも建物の復元の際の裏話を教えてくれたりと貴重な体験が出来ておもしろかったです。これは授業を受けてからのお楽しみということで内容は控えます。

 

おそらくこの日の奈良市内は35度くらいあったかと思いますが、熱中症になる方は一人もいなかったので良かったです。夏季にこのスクーリングを受けられる方は覚悟しておいた方がいいですよ。

 

平城宮跡 朱雀門。ここに150人もの生徒が立って読み上げたんですよ~。

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授業で扱ったのは序文から黄泉行神話までの短い部分でしたが、古事記という書物のおもしろさが少しわかった気がします。グローバル化やIT化がかなりすすんだ現代においても、日本人のメンタリティーがこの時代から脈々と受け継がれてきていると思うと感慨深いものがありました。